※本情報は解説作成時点のもので、閲覧時点では法改正等により情報が変更になっている場合がございます。あらかじめご理解いただければ幸いです。
正解は「B:特定の思想、信条に従って行う行動が企業の秩序維持に対し重大な影響を及ぼす場合、その秩序違反行為そのものを理由として差別的取扱いをすることは、労働基準法第3条に違反するものではない。」です。
労働基準法第3条は、労働者の国籍・信条・社会的身分による差別を禁止していますが、秩序違反行為自体に対する措置は差別的取扱いには該当しません。
この記事では、社会保険労務士試験(令和5年・第55回)で出題された択一式 問4「労働基準法総則(第1条~第12条)」について、試験対策の観点からわかりやすく解説します。
総則の基本ルール
労働条件・差別禁止・使用者の定義を理解する
労働基準法の総則では、労働条件の原則、差別的取扱いの禁止(第3条)、使用者・労働者の定義(第9条・第10条)、違法な就業斡旋(第6条)や監禁行為の禁止(第5条)などが規定されています。条文の趣旨を正確に理解し、例外や適用範囲を押さえることが重要です。
各選択肢のポイント
- A:誤り。第2条は労働条件の原則を定めるのみで、使用者が労働組合設立を促す義務を規定してはいない。
- B:正しい。思想・信条に基づく行動が企業秩序に重大な影響を与える場合、その秩序違反行為を理由にした措置は第3条の差別禁止には該当しない。
- C:誤り。第5条の「監禁」は物質的障害の有無だけで判断されるものではなく、事実上の自由制限があれば該当する可能性がある。
- D:誤り。第6条違反は利益を得たか否かにかかわらず、法人や従業員の行為そのものでも成立する。
- E:誤り。「使用者」と「労働者」は地位によって一律に決まるものではなく、同一人物が両方に該当する場合もありうる。
問われているポイント
この問題では、労働基準法総則における差別禁止の趣旨と例外の理解が問われています。秩序違反行為と信条・国籍等による差別の区別を正確に押さえることが重要です。
気を付けてほしい点(勘違いしやすいポイント)
- 秩序違反行為と信条・思想による差別は区別する
- 総則条文の規定と実務上の適用範囲を混同しない
- 使用者・労働者の定義は状況によって変わる場合がある
補足
社労士試験では、総則条文の趣旨理解と例外事例の把握が繰り返し問われます。条文文言だけでなく実務適用の観点も整理して覚えることが得点につながります。
社会保険労務士試験での出題パターン
総則分野では、差別禁止・使用者の定義・違法行為の成立要件などが繰り返し問われます。条文理解と具体事例の判断力を押さえることが重要です。
この知識が使われている問題
まとめ
- 秩序違反行為そのものは差別禁止条項(第3条)に該当しない
- 総則条文の適用例と例外を区別して理解することが重要
- 条文趣旨と実務上の判断を整理して覚えることが得点につながる
この解説で理解すべき用語