※本情報は解説作成時点のもので、閲覧時点では法改正等により情報が変更になっている場合がございます。あらかじめご理解いただければ幸いです。
正解は「D:社会保険労務士法人の社員が自己又は第三者のためにその社会保険労務士法人の業務の範囲に属する業務を行ったときは、当該業務によって当該社員又は第三者が得た利益の額は、社会保険労務士法人に生じた損害の額と推定する。」です。
これは、社会保険労務士法人における利益相反防止や法人保護のため、社員が法人業務を利用して自己や第三者の利益を図った場合、その利益は法人に損害を与えたと推定されることを規定しています。
この記事では、社会保険労務士試験(令和5年・第55回)で出題された択一式 問5「社会保険労務士法令」について、試験対策の観点からわかりやすく解説します。
各選択肢のポイント
- A:誤り。社会保険労務士は、依頼者が請求しなかった場合でも、報酬基準を明示する義務はある(報酬の明示義務は原則として存在)。
- B:誤り。帳簿保存期間は1年間ではなく、社会保険労務士法では5年間保存が義務付けられている。
- C:誤り。社会保険労務士法人の設立には、定款作成と厚生労働大臣の認可が必要ですが、主たる事務所の所在地での登記は設立後の手続であり、文中の表現は正確ではありません。
- D:正しい。社員が自己または第三者のために法人業務に属する業務を行った場合、得た利益は法人に損害が生じたものと推定される(社会保険労務士法第33条の規定)。
- E:誤り。検査役の選任に関する控訴期間や手続は2週間ではなく、法令に定める期間に従います。文中の2週間は正確ではありません。
問われているポイント
この問題では、社会保険労務士法人における社員の行為の帰属・利益相反の規定を正確に理解しているかが問われています。法人保護の観点から、社員が自己や第三者のために法人業務を行った場合の取り扱いを押さえることが重要です。
気を付けてほしい点(勘違いしやすいポイント)
- 報酬の明示義務や帳簿保存期間、設立手続の細部は条文で確認する
- 社員が法人業務を利用して得た利益は損害と推定される点を正確に理解する
- 検査役の選任や控訴期間などの具体的手続は誤解しやすい
補足
社労士試験では、法人に関する条文理解や社員の行為の帰属、利益相反の規定などが出題されることがあります。条文の文言と趣旨を整理して覚えることが得点につながります。
社会保険労務士試験での出題パターン
社会保険労務士法人分野では、社員の行為の帰属、利益相反、報酬や帳簿管理、設立手続、検査役や解散・清算の手続などが繰り返し問われます。条文理解と実務上の解釈を押さえておくことが重要です。
この知識が使われている問題
まとめ
- 社員が自己または第三者のために法人業務を行った場合、その利益は法人に損害が生じたと推定される
- 報酬明示義務、帳簿保存、設立手続、検査役などの規定は条文で正確に確認する
- 条文理解と法人業務の実務上の解釈を整理して覚えることが試験対策上重要