※本情報は解説作成時点のもので、閲覧時点では法改正等により情報が変更になっている場合がございます。あらかじめご理解いただければ幸いです。
正解は「C:船舶が行方不明となった際、現にその船舶に乗っていた被保険者若しくは被保険者であった者の生死が3か月間分からない場合は、遺族厚生年金の支給に関する規定の適用については、当該船舶が行方不明になった日に、その者は死亡したものと推定される。」です。
実務上、この推定は3か月経過後に死亡とみなすのではなく、特定の要件を満たす場合に限り適用されます。そのため記述としては誤りです。
この記事では、社会保険労務士試験(令和5年・第55回)択一式 問5「遺族厚生年金」に関して、試験対策の観点からわかりやすく解説します。
遺族厚生年金の基本と行方不明者の取扱い
遺族厚生年金=死亡の事実が確認できない場合も一定条件で死亡とみなす
遺族厚生年金は、被保険者又は被保険者であった者が死亡した場合、その遺族に支給されます。船舶乗船中の行方不明者については、一定の手続きを経た上で死亡推定が行われますが、「行方不明日を即死亡日とみなす」とする記述は誤りです。支給要件や手続の確認が重要です。
各選択肢のポイント
- A:正しい。夫の血族との姻族関係の終了は、遺族厚生年金の受給権に影響しません。
- B:正しい。遺族基礎年金と遺族厚生年金の併給者が障害厚生年金を選択しても、子への遺族厚生年金支給は影響なし。
- C:誤り。船舶行方不明者の死亡推定は、行方不明日を即死亡日とみなすわけではなく、法定手続や期間の確認が必要です。
- D:正しい。父子家庭の父が死亡し、子が受給権を取得した場合、母と同居しても支給停止にはなりません。
- E:正しい。被保険者の死亡当時、生計を同じくしていた者が将来収入増見込みでも、生計維持認定には影響なし。
問われているポイント
この問題では、遺族厚生年金の支給に関する特例規定(行方不明者の死亡推定)の正確な理解が問われています。即日死亡とみなす誤解を避け、手続や期間を正しく理解することが重要です。
気を付けてほしい点(勘違いしやすいポイント)
- 行方不明者は、法定の手続・期間に従わなければ死亡と推定されない
- 遺族厚生年金の受給権は、姻族関係や将来収入見込みで失権しない
- 障害厚生年金選択による子への遺族厚生年金への影響を混同しない
補足
社労士試験では、死亡推定や併給の取扱いなど、条文上の細かい条件を正確に理解しているかが問われます。条文と施行規則の運用を整理して覚えることが得点につながります。
社会保険労務士試験での出題パターン
遺族厚生年金分野では、死亡の特例規定(行方不明時の死亡推定)、併給制限、配偶者・子・扶養関係、収入要件などが繰り返し問われます。条文原文の理解と施行規則上の取り扱いの違いを押さえることが重要です。
この知識が使われている問題
まとめ
- 船舶行方不明者の死亡推定は、即日死亡日とみなすわけではない
- 遺族厚生年金の受給権は、姻族関係や将来収入見込みで失権しない
- 条文の特例規定と実務運用の違いを整理して理解することが重要