※本情報は解説作成時点のもので、閲覧時点では法改正等により情報が変更になっている場合がございます。あらかじめご理解いただければ幸いです。
正解は「D:国民年金法による年金たる給付及び厚生年金保険法による年金たる保険給付については、モデル年金の所得代替率が100分の50を上回ることとなるような給付水準を将来にわたり確保するものとされている。この所得代替率の分母の基準となる額は、当該年度の前年度の男子被保険者の平均的な標準報酬額に相当する額から当該額に係る公租公課の額を控除して得た額に相当する額である。」です。
モデル年金の所得代替率とは、平均的被保険者が受け取る年金額が現役時の所得に対してどの程度の割合になるかを示す指標であり、将来にわたって100分の50を上回る水準を確保することが法律上規定されています。
この記事では、社会保険労務士試験(令和5年・第55回)択一式 問8「厚生年金保険法」に関して、試験対策の観点からわかりやすく解説します。
モデル年金と所得代替率の考え方
モデル年金=平均的被保険者の所得代替率を基準に将来給付水準を確保
国民年金法・厚生年金保険法では、モデル年金の所得代替率が50%以上となるよう給付水準を確保することが求められています。所得代替率の分母は前年度の男子被保険者の平均的標準報酬額から公租公課を控除した額が基準です。これにより、将来世代における年金給付の水準が一定以上で維持されます。
各選択肢のポイント
- A:誤り。特定4分の3未満短時間労働者の適用事業所は50人以上の事業所に適用される規定であり、100人超という記述は誤り。
- B:誤り。標準報酬月額の最高等級を超える場合の等級追加は任意であり、「政令で必ず改定しなければならない」とする表現は誤り。
- C:誤り。財政現況及び見通しの作成時期は法律で規定されていますが、「令和年8月」と「令和7年12月末までに作成」との記述は具体的年次が不正確です。
- D:正しい。所得代替率50%を上回る給付水準を確保すること、分母の基準額も正確に記載されています。
- E:誤り。任意単独被保険者の資格喪失は厚生労働大臣の認可を受けるだけで、事業主の同意は不要です。
問われているポイント
この問題では、厚生年金保険のモデル年金制度と所得代替率の意義、分母の算定基準を正確に理解しているかが問われています。誤解しやすい具体的数値や条件を正確に押さえることが重要です。
気を付けてほしい点(勘違いしやすいポイント)
- 所得代替率50%の基準は、前年度男子被保険者の平均標準報酬額から公租公課を控除した額
- 特定短時間労働者や等級追加、任意被保険者の手続との混同に注意
- モデル年金の制度趣旨を正しく理解する
補足
社労士試験では、厚生年金保険法における給付水準や財政基準、制度趣旨に関する出題が繰り返しあります。条文や制度趣旨を整理して覚えることが得点につながります。
社会保険労務士試験での出題パターン
厚生年金保険法分野では、特定適用事業所、標準報酬月額の等級、モデル年金と所得代替率、任意被保険者の取扱いなどが繰り返し問われます。条文原文と施行規則の運用の違いを整理して理解することが重要です。
この知識が使われている問題
まとめ
- モデル年金の所得代替率は50%を上回る水準を将来にわたり確保する
- 分母の基準は前年度男子被保険者の平均標準報酬額から公租公課控除
- 特定適用事業所や任意被保険者など他の制度と混同しない
この解説で理解すべき用語