社会保険労務士試験 第56回(令和6年) 択一式|問1 過去問解説 「健康保険法」

※本情報は解説作成時点のもので、閲覧時点では法改正等により情報が変更になっている場合がございます。あらかじめご理解いただければ幸いです。

正解は「E:健康保険組合において、任意継続被保険者が被保険者の資格を喪失したときの標準報酬月額が、当該被保険者の属する健康保険組合の全被保険者における前年度の9月30日の標準報酬月額を平均した額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額を超える場合は、規約で定めるところにより、資格喪失時の標準報酬月額をその者の標準報酬月額とすることができる。」です。
健康保険組合では、任意継続被保険者の資格喪失時の報酬月額の算定について、規約により柔軟に定めることが認められています。

この記事では、社会保険労務士試験(令和6年・第56回)で出題された択一式 問1「健康保険法」について、試験対策の観点からわかりやすく解説します。

任意継続被保険者と標準報酬月額の考え方

資格喪失時の標準報酬月額=規約により調整可能

健康保険法では、任意継続被保険者が資格を喪失する場合、標準報酬月額の基礎算定方法として組合全体の平均額を参考にすることができます。組合の規約により、資格喪失時の実際の報酬月額をそのまま用いることも可能で、柔軟に対応できる点がポイントです。社労士試験では、法定基準と組合規約の関係を理解することが重要です。

各選択肢のポイント

  • A:誤り。全国健康保険協会は厚生労働大臣の評価を受けるが、公表義務についてこのような記述は正確ではない。
  • B:誤り。任意継続被保険者は希望により資格を喪失できるが、申し出日の翌日からではなく、申し出月末をもって喪失する。
  • C:誤り。登録型派遣労働者の資格喪失は雇用契約終了時に遡って行うこともあり、記述通りの限定的解釈は誤り。
  • D:誤り。保険医療機関の指定取消後の再指定は、個別の事情や地域医療の確保状況によるため、記述は一部不正確。
  • E:正しい。健康保険組合では、任意継続被保険者の資格喪失時の標準報酬月額を規約で定めることが可能で、平均額を基礎として調整できる。

問われているポイント

この問題では、健康保険組合における任意継続被保険者の資格喪失時の標準報酬月額の算定方法を理解しているかが問われています。組合規約により柔軟な対応が認められる点を押さえましょう。

気を付けてほしい点(勘違いしやすいポイント)

  • 資格喪失時の標準報酬月額は、法定基準と組合規約による調整が可能
  • 申し出に基づく資格喪失日は翌日ではなく、当該月末が基準
  • 他の被保険者の平均額を単純に適用するわけではなく、規約で調整可能

補足
社労士試験では、健康保険法の条文理解だけでなく、組合規約による調整可能性や実務上の取り扱いも整理して覚えることが得点につながります。

社会保険労務士試験での出題パターン

健康保険法分野では、任意継続被保険者、資格喪失、標準報酬月額の算定方法、保険医療機関の指定取消などが繰り返し問われます。条文と実務の適用範囲の違いを押さえておくことが重要です。

まとめ

  • 任意継続被保険者の資格喪失時の標準報酬月額は、組合規約により調整可能
  • 申し出月末をもって資格喪失となる点を押さえる
  • 条文理解と実務解釈の違いを整理して覚えることが重要
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