社会保険労務士試験 第57回(令和7年) 択一式|問1 過去問解説 「労働者災害補償保険法」

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正解は「B.派遣労働者に係る労災保険給付は、常に派遣事業に係る保険関係によるものとされている。」です。
労災保険法の適用関係に関する基本的な理解を問う問題で、5つの記述のうち正しいものは1つであり、派遣労働者の労災保険の適用主体に関する記述が正解となります。

この記事では、社会保険労務士試験(令和7年・第57回)で出題された過去問の択一式 問1「労働者災害補償保険法」のうち、労災保険法の適用関係に関する問題について、試験対策の観点からわかりやすく解説します。

労災保険法の適用の基本

労災保険=原則として「労働者を使用する事業」に適用される社会保険制度

労働者災害補償保険法(労災保険法)は、労働者が業務上または通勤によって負傷・疾病・障害・死亡した場合に保険給付を行う制度です。原則として「労働者を使用する事業」に適用され、雇用関係の有無や実際の指揮命令関係に基づいて、どの事業の保険関係による給付となるかが判断されます。社会保険労務士試験では、派遣労働者・出向労働者・公務員など特殊な雇用形態における適用関係がよく出題されます。

各選択肢のポイント

  • A:在籍型出向の場合、労災保険給付は必ずしも出向先事業の保険関係によるとは限らず、出向元との雇用関係や実態に応じて判断されるため「常に出向先事業」とする本記述は誤りです。
  • B:派遣労働者は派遣元事業主との雇用関係に基づいて労災保険が適用されるため、労災保険給付は派遣元である派遣事業に係る保険関係によるものとされており、正しい記述です。
  • C:障害者総合支援法に基づく就労継続支援事業で就労する者については、雇用契約が締結されている場合に限り労災保険が適用されるため、「雇用契約の有無にかかわらず適用」とする本記述は誤りです。
  • D:インターンシップであっても、実習の内容や指揮命令関係などから労働者性が認められる場合には労災保険法が適用される可能性があるため、「適用されることはない」とする本記述は誤りです。
  • E:公立学校の教諭など地方公務員は、原則として労災保険ではなく地方公務員災害補償制度の対象となるため、臨時的任用であっても当然に労災保険が適用されるわけではなく、この記述は誤りです。

問われているポイント

この問題では、労災保険法の適用関係として派遣労働者出向労働者障害者就労支援インターンシップ公務員といった特殊な働き方における労災保険の適用主体について正確に理解しているかが問われています。
雇用関係の所在や労働者性の判断が重要なポイントとなります。

気を付けてほしい点(勘違いしやすいポイント)

  • 派遣労働者の労災保険は派遣元事業主の保険関係による
  • 就労支援事業は雇用契約の有無で労災適用が変わる

補足
社労士試験では、派遣・出向・公務員などの「特殊な雇用形態」における労災保険の適用主体が頻繁に出題されます。特に「雇用関係のある事業主が誰か」という点を軸に整理しておくことが重要です。

社会保険労務士試験での出題パターン

社会保険労務士試験では、労働者災害補償保険法の適用範囲について、派遣労働者や出向労働者の取扱い、公務員との制度の違い、就労支援制度における労働者性などを問う問題が繰り返し出題されています。

まとめ

  • 労災保険は原則として労働者を使用する事業に適用される
  • 派遣労働者の労災保険は派遣元の保険関係による
  • 雇用関係の所在や労働者性の判断が適用のポイントとなる
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