社会保険労務士試験 第57回(令和7年) 択一式|問2 過去問解説 「厚生年金保険法」

※本情報は解説作成時点のもので、閲覧時点では法改正等により情報が変更になっている場合がございます。あらかじめご理解いただければ幸いです。

正解は「D.対象期間標準報酬総額の算定に関する記述」です。
厚生年金保険法における合意分割(第78条の2)に関する問題で、標準報酬改定や按分割合、年金改定の時期など条文・制度趣旨の正確な理解が求められます。

この記事では、社会保険労務士試験(令和7年・第57回)で出題された過去問の択一式 問2「厚生年金保険法:合意分割」について、試験対策の観点からわかりやすく解説します。

合意分割とは

合意分割=離婚等に伴い、夫婦間の厚生年金保険標準報酬を分割する特例(厚生年金保険法第78条の2)

合意分割は、離婚や死亡により年金分割の必要が生じた場合に、標準報酬月額や標準賞与額を再評価して、受給権者の年金額を算定するための特例制度です。社会保険労務士試験では、標準報酬の改定時期、按分割合、家庭裁判所の関与、情報提供請求権などの条文理解が問われます。

各選択肢のポイント

  • A:離婚後に甲が死亡した場合でも、合意分割の請求が所定の期間内になされれば、請求日は死亡日の前日とみなされるため正しい記述です。
  • B:按分割合について当事者協議が調わない場合、家庭裁判所が当事者の申立てに基づき定めることができ、申立ては一方当事者でも可能であり正しい記述です。
  • C:当事者またはその一方は、原則として標準報酬改定請求前に必要情報の提供を実施機関に請求できるが、請求後でも制限はなく、請求できるため記述は正しいです。
  • D:対象期間標準報酬総額の算定方法について、複雑な算定式が記述されていますが、条文では再評価率の適用や従前標準報酬月額の取り扱いに誤りがあり、この記述は誤りです。
  • E:老齢厚生年金の合意分割による標準報酬改定又は決定は、その日が属する月から年金額に反映されるため正しい記述です。

問われているポイント

この問題では、合意分割に関する請求時の取扱い按分割合の決定標準報酬改定の手続き対象期間標準報酬総額の算定年金額の改定時期について正確に理解しているかが問われています。
特に対象期間標準報酬総額の計算方法や再評価率の扱いなど、条文の趣旨を正確に押さえることが重要です。

気を付けてほしい点(勘違いしやすいポイント)

  • 対象期間標準報酬総額の算定は、従前標準報酬月額や再評価率の適用に正確さが求められる
  • 老齢厚生年金の合意分割改定は改定日の属する月から反映される

補足
社労士試験では、合意分割に関する標準報酬の取り扱いや按分割合、年金改定のタイミングなど、条文どおりの理解が頻出です。

社会保険労務士試験での出題パターン

社会保険労務士試験では、厚生年金保険法の合意分割部分から、請求手続き、按分割合、標準報酬算定、年金改定時期など、条文・通達の正確な理解を問う問題が繰り返し出題されています。

まとめ

  • 合意分割請求は死亡や離婚後の請求日取扱いに注意
  • 按分割合は当事者協議か家庭裁判所の決定で定められる
  • 標準報酬改定請求前には情報提供請求が可能
  • 対象期間標準報酬総額の算定は条文通りに正確に計算する
  • 年金改定は改定日の属する月から反映される
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