社会保険労務士試験 第57回(令和7年) 択一式|問1 過去問解説 「国民年金法」

※本情報は解説作成時点のもので、閲覧時点では法改正等により情報が変更になっている場合がございます。あらかじめご理解いただければ幸いです。

正解は「B.被保険者の資格に関する処分、給付に関する処分(共済組合等が行った障害基礎年金に係る障害の程度の診査に関する処分を除く。)又は保険料その他この法律の規定による徴収金に関する処分の取消の訴えは、当該処分についての審査請求に対する社会保険審査官の決定を経た後でなければ提起することができない。」です。
国民年金法に関する設問で、提示された5つの記述のうち誤っているのは「被保険者の資格や給付に関する処分の取消訴えは必ず社会保険審査官の決定を経なければならない」という記述です。

この記事では、社会保険労務士試験(令和7年・第57回) 択一式 問1「国民年金法」の問題について、過去問の趣旨を踏まえて正確に解説します。特に、給付裁定や処分取消訴えの手続きなど、実務でも重要な条文理解を整理します。

国民年金法における給付と処分取消訴えの基本

国民年金法=給付権の裁定・処分取消・届出手続きなどを定める法律

国民年金法では、老齢・障害・遺族年金などの受給権の裁定や、被保険者資格の管理、保険料徴収に関する処分の取消手続きなど、各種の権利義務関係が規定されています。試験では条文や施行規則、行政通達に基づく手続きを正確に理解しているかが問われます。

各選択肢のポイント

  • A:給付を受ける権利は、請求に基づき厚生労働大臣が裁定します。脱退一時金についても施行規則に定める請求書を日本年金機構に提出することで行うため正しい記述です。
  • B:被保険者資格や給付処分の取消訴えは、必ず社会保険審査官の決定を経なければならないとする記述は誤りです。取消訴えは、審査請求を経ることが原則ですが、例外的に直接裁判所に提起できる場合もあり、文中の「必ず」という表現が正確ではありません。
  • C:市町村長等は、国民年金法第16条に規定する給付裁定請求を受理した場合、必要な審査を行い日本年金機構に送付する義務があるため正しい記述です。
  • D:厚生労働大臣は年金たる給付の受給権裁定を行った場合、施行規則に定める事項を記載した年金証書を作成し、通知書に添えて交付するため正しい記述です。
  • E:老齢基礎年金受給者が個人番号を変更した場合、届書を日本年金機構に提出する義務があるため正しい記述です。

問われているポイント

この問題では、国民年金法における給付の裁定処分取消訴えの手続き市町村長の事務年金証書の交付個人番号変更時の届出について条文や施行規則の理解が問われています。
特に「必ず社会保険審査官の決定を経なければならない」という表現は正確でないため注意が必要です。

気を付けてほしい点(勘違いしやすいポイント)

  • 処分取消訴えについては、原則として審査請求を経る必要があるが、例外的に直接裁判所に提起可能な場合がある
  • 請求書・届書の提出先や手続き内容は施行規則で定められているため、条文と施行規則をセットで理解する

補足
社労士試験では、給付や手続きに関する条文そのものの理解が問われることが多いため、「必ず」「原則」などの文言に注意して読解することが重要です。

社会保険労務士試験での出題パターン

社会保険労務士試験では、国民年金法から給付権の裁定、処分取消、届出手続きなど条文・施行規則・行政通達に基づく手続き理解を問う問題が繰り返し出題されています。

まとめ

  • 給付裁定は請求に基づき厚生労働大臣または市町村長が行う
  • 処分取消訴えは原則として審査請求を経るが、必ずではない
  • 届出や証書交付は施行規則に基づき正確に行う必要がある
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