宅地建物取引士資格試験 令和5年度|問2 過去問解説 「相隣関係」

※本情報は解説作成時点のもので、閲覧時点では法改正等により情報が変更になっている場合がございます。あらかじめご理解いただければ幸いです。

正解は「1:土地の所有者は、境界標の調査又は境界に関する測量等の一定の目的のために必要な範囲内で隣地を使用することができる場合であっても、住家については、その家の居住者の承諾がなければ、当該住家に立ち入ることはできない。」です。
民法では、土地の所有者は隣地を必要な範囲で使用できるものの、住家は居住者の承諾なしに立ち入ることはできず、これは相隣関係上の重要な制限です。

この記事では、宅地建物取引士資格試験(令和5年度)で出題された過去問の問2「相隣関係」に関する問題について、民法の規定に基づいて解説します。

隣地使用権(民法第233条)の基本

隣地使用権=境界調査や測量等のために、必要な範囲で隣地を使用できる権利

民法第233条では、土地所有者が境界標の確認や境界に関する測量のために隣地を使用できることを定めています。しかし、住家の場合は居住者の承諾が必要で、無断で立ち入ることはできません。この制限は居住者のプライバシー保護の観点から重要です。

各選択肢のポイント

  • 1:正しい。住家に関しては承諾なしに立ち入ることはできません。
  • 2:誤り。境界を越える枝について、相当期間の催告後、自ら切除できるのが民法の規定です。
  • 3:誤り。障壁の高さを増す場合も、一定範囲内では承諾不要の場合があります。
  • 4:誤り。通行地役権は、公道に出るために他の土地を通行できる場合でも、自由に選べるわけではなく、最小限必要な通行に限られます。

問われているポイント

この問題では、隣地使用権住家の立ち入り制限に関する民法規定を理解しているかが問われています。
隣地使用が可能な場合と住家への立ち入りの可否を正確に区別することが重要です。

気を付けてほしい点(勘違いしやすいポイント)

  • 土地と住家では立ち入りの条件が異なる
  • 枝の切除や障壁の高さ、通行地役権なども細かく規定されており、自由に行えるわけではない

補足
宅建試験では、相隣関係に関する権利義務の範囲を具体例と条文に照らして覚えておくことが頻出です。

宅地建物取引士資格試験での出題パターン

宅建試験では、境界、隣地使用、住家立ち入り制限、通行地役権などの相隣関係に関する条文知識が頻繁に問われます。正確な条文理解が必要です。

まとめ

  • 隣地使用権は境界調査・測量等に限られる
  • 住家への立ち入りは居住者の承諾が必要
  • 枝の切除や障壁、通行権も民法規定に従う必要がある
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