※本情報は解説作成時点のもので、閲覧時点では法改正等により情報が変更になっている場合がございます。あらかじめご理解いただければ幸いです。
正解は「2:甲建物の修繕が必要である場合において、BがAに修繕が必要である旨を通知したにもかかわらず、Aが必要な修繕を直ちにしないときは、Bは甲建物の修繕をすることができる。」です。
民法上、借主が賃貸建物を修繕できるのは、急迫の事情がある場合や貸主が相当期間内に修繕しない場合に限定されます(民法第606条、第607条)。「直ちにしない」だけでは借主による修繕権は認められません。
この記事では、宅地建物取引士資格試験(令和5年度)で出題された過去問の問9「賃貸借契約における修繕義務」に関する問題について、民法の規定に基づいて解説します。
Contents
賃貸借契約における修繕義務(民法第606条・第607条)
貸主の修繕義務=賃貸物件を使用収益できる状態に維持する責任
賃貸借契約において、貸主は建物の修繕義務を負いますが、借主が修繕できるのは以下の場合に限られます:①急迫の事情がある場合、②貸主が修繕義務を怠り相当期間内に修繕しない場合です。「直ちにしない」というだけでは借主による修繕は認められません。
各選択肢のポイント
- 1:正しい。貸主が必要な修繕を相当期間内に行わない場合、借主は修繕することができます。
- 2:誤り。「直ちにしない」だけでは借主による修繕権は認められず、相当期間経過や急迫事情が必要です。
- 3:正しい。借主の責めに帰すべき事由による修繕は貸主の負担ではありません。
- 4:正しい。急迫の事情がある場合、借主は修繕でき、費用を貸主に請求できます。
問われているポイント
この問題では、貸主の修繕義務と、借主が修繕できる条件を正確に理解しているかが問われています。
特に「直ちにしない」と「相当期間経過」の違いを押さえることが重要です。
気を付けてほしい点(勘違いしやすいポイント)
- 借主が勝手に修繕できるのは、民法で定められた条件(急迫・相当期間経過)がある場合のみ
- 「通知したのに直ちにしない」だけでは権利行使はできない
- 借主の責めに帰すべき理由で生じた損害は貸主負担ではない
補足
宅建試験では、賃貸借契約における修繕義務の範囲や借主の権利についての理解が頻出です。
宅地建物取引士資格試験での出題パターン
賃貸借契約における貸主の修繕義務、借主による修繕権、急迫の事情や相当期間経過の条件は、宅建試験で繰り返し問われます。
この知識が使われている問題
まとめ
- 貸主は建物を使用収益できる状態に維持する義務がある
- 借主が修繕できるのは急迫の事情または相当期間経過の場合のみ
- 「直ちにしない」だけでは借主修繕権は発生しない
- 借主の責めに帰すべき事由で生じた損害は貸主負担ではない